しかし、どういうわけかボヤく気が起こらない。
札幌ドームでは、サンドイッチ一個買うのに恐ろしいほどの時間がかかった。それでも、ボヤく気になれない。東京のハンバーガー屋なら怒り狂っているところである。
これは、北海道の人々の人柄によるところが大きいと思う。みんな愛想がいいのでボヤく気が起こらないのだと思う。
だが、どうも原因はそれだけではないようである。
札幌ドームを出たとき、表示が少ないからか、道に迷っている人が何人かいた。地元の人である。彼らは係員を捕まえてしきりに文句を言っている。
そうか、みんな住んでいるところではボヤキたくなるのだ。
これが、街を良くし、世相を良くする源ではないか。
このワタクシも、これからももっとボヤくことにする。