(引用)
近鉄が「いてまえ打線」の活躍で優勝した。
大阪人以外にはなじみが薄いだろうが、「いてまえ」は英語の「レッツゴー」に「ノックアウト」を掛け合わせるとニュアンスが近い。破壊力抜群の打線に、ぴったりの形容である。
チーム本塁打、打率、得点、みんなリーグのトップ。逆に、投手の防御率は一番悪く、失点も一番多い。野球のきめの細かさを表す盗塁もリーグのどんじりだ。
いくら点を取られても、それ以上に打ちさえすればいいという常識破りの野球を裏付けるデータだ。ベンチの作戦がすべてに優先する日本の管理野球とは対極にある。
おおらかなチームの顔が4番中村。髪を金色に染め、全打席で本塁打を狙う。相棒のローズは、1500CCのオートバイで球場に通い、大阪弁でジョークを飛ばす。
のびのびした環境がよかったのか、移籍組の選手も活躍した。巨人からの吉岡、三沢。横浜からの関口、盛田。阪神からきた北川は、代打逆転サヨナラ満塁本塁打で優勝を決めた。
大リーグでイチローや野茂、佐々木、新庄がのびのびプレーしているのとも、どこか通じる雰囲気がある。
管理や束縛を嫌う大阪人の気質が、近鉄のようなチームを育てたのだろう。そういえば85年に優勝した阪神も、豪快な打撃のチームだった。
近鉄の優勝は、日本のプロ野球が管理野球の呪縛(じゅばく)から離れて、もっとわくわくするスポーツになる第一歩かも知れない。
(引用終)
16年前にあるチームが打ちまくって優勝したときにも同じように「管理野球の破壊」という言葉が使われていた。。。
それから16年、それまで以上の管理野球が球界に蔓延し、さらに金権野球まで台頭してきた。
16年前の一瞬と同じように、今年が歴史の一瞬にならないことを切に望みたい。
ラベル:野球
阪神、近鉄。。。