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2007年10月11日

結婚契約書

 このブログでも時折書いているとおり、このワタクシ映画はほとんど見ない。
 とはいえ、たまに見ると数日間は主人公になりきってしまい、トンでもないことになる。
 昔、高倉健のやくざ映画をうっかり見てしまったときは、しばらくは肩をいからせて歩いていたし、先日も「天国で君に逢えたら」を見てから一週間程度ウインドサーファーになっていた。(参照:「天国で君に逢えたら、、、」)

 先週、タイのバンコクから中国の北京まで飛行機に乗った。
 飛行機には毎年100回以上は乗っているが、実は映画を見ることはほとんどない。おまけに飛行機に乗る回数が多過ぎるせいか、今では最もくつろげる空間となってしまい、あれほど熟睡できる場所もない。
 
 バンコクを離陸した飛行機の機内では、前方の大画面で映画を上映していた。
 このワタクシはいつものように、映画にはお構いなしに寝ようとしたのだが、乗継地点のバンコクまでの機内でも熟睡したし、バンコクの空港で北京行きを待っている時間も寝てしまったせいか、まったく寝付けない。
 タイと中国の間を飛んでいる飛行機ということもあり、日本の新聞や雑誌も搭載されていない。
 仕方なく、椅子に座ってボーっとしていた。
 当然ながら前方で上映されている映画が目に入ってくる。

 映画は、元々の英語の音声とタイ語の吹き替えで流されていて、中国語の字幕が付けられていた。
 つまり、ボーっと映画を眺めていても、中国語学習歴15年のこのワタクシとしては、会話が中国語で理解できてしまうのである。
 最初は、相変わらずボーっと眺めていたのだが、大学時代は外国語学部で比較言語学を専攻していたこのワタクシとしては、字幕の中国語が気になって仕方がない。
 というのは、外国映画の日本語の字幕でもそうであるように、字幕の中国語は完璧に翻訳されているわけではなく、一瞬で見て判るような言葉に訳されている。
 要するに、スラングや紋切り型の中国語満載なのである。
 それらを眺めているうちに、各々の中国語訳の元になった英語の会話はどんなのだろうと気になり始めた。

 そこで初めてヘッドフォンを耳に引っ掛けて、英語を聞きながら中国語を見るという手段に出ることになった。
 これがかなり面白い。
 「お〜、この訳はこの英語だったのか?」などと一人で感動していたわけである。
 多分映画を見ながらこんなことで感動する種類の人間は語学屋しかいないと思うが、自分が語学屋であることを改めて思い知ったしだいである。
 そういえば昔、英語とフランス語が公用語のカナダでフランス語を勉強しているときも、英語の映画を見ながらフランス語の字幕を読んだり、フランス語の映画を見ながら英語の字幕を読んだりしていたものだった。
 おまけに、野球中継を「表」は全ての回をフランス語で見て、「裏」は全ての回を英語で見るなんてことをしていたこともあった。時々9回裏がなかったので、いまだに英語の方がヘタである。。。



 、、、って、何の話だっけ?
 そうそう、映画の話だった。
 ということで、見る気もないのに最後まで見てしまったこの映画は「Licence to wed」という映画であった。日本でも公開するのかどうか判らないので、勝手に邦題を「結婚ライセンス」としておこう。
 内容は、、、
・婚約したばかりのベン(ジョン・クラシンスキー)とセイディ(マンディ・ムーア)は、セイディが通う教会の神父フランク(ロビン・ウィリアムズ)から、「結婚準備講座」を修了しないことには結婚は認めないと言われてしまう。
・その講座の内容や宿題はまさに無茶苦茶で、二人は段々と不仲になっていく。
・この講座の意図は、結婚後に起こりそうなことを先に経験しておこうというもので、結婚後に実際にそのような事が起こったときに簡単に離婚せずに済むか二人の絆を試すものであった。

 このワタクシ、結婚したこともないので、結婚するための手続きなんて知る由もない。
 とはいえ、ドラマとかで見ている限り、ただ婚姻届に両者の名前を書いて出しているような感じである。
 前から、ず〜〜〜っと思っているのだが、そもそもそんな簡単な手続きだけでよいのか?

 日本は法治国家である。
 仕事で契約するときも、銀行で金を借りるときも、保険に契約するときも、携帯電話も買うときも、訳の分からない契約書が出てきたり、免責事項を虫眼鏡でしか読めないような字で書いてある書類が出てくるものである。
 だとすると、結婚という重大な契りにも「婚姻届」なんてものではなく、業界を代表する弁護士などが頭を捻りまくった「結婚契約書」がいるのではないのか?
 そして、双方が完全に同意をした上で、署名捺印だ。
 そこには、
・第一条
 浮気は三回で即離婚、とか、
・第二条
 子供は二人以上作る、とか
・第三条
 夜の営みは最低週三回、
とかが書いてあるわけである。
 しかし、現実社会では、「一目惚れした」とか「ナンパされた」とかだけで、本当の愛かどうか(法的にとまでは言わないが)まったく検証もせずに婚姻届が提出されている。
 そして、しばらくしたら離婚届だ。
 離婚の段階で初めて法的な事が問題になってくる。財産の分け方だとか、親権だとか、慰謝料だとか。。。
 そんなもの全ては始めから「結婚契約書」に入れておけばよいのである。
 いきなりこういう理論を吹っかけると、突拍子もないような気もするだろうが、現在のシステムではあまりに何も考えずに結婚できてしまい、無秩序に離婚ばかりが増えるわけである。(その割には、どうしてこのワタクシは独身なのだ? まったくもって不思議である)

 そして、今回この映画を見てふと自分の事を思い返したのだが、、、
 このワタクシ、自分の頭の中では「結婚契約書」を完成させていたのである。それも、極めて自分に有利な契約書である。
・第一条
 妻は、絶対に老けない、
・第二条
 妻は、浮気はしてはいけない、
・第三条
 夫は、自由に遊びまわっても構わない、
というようにである。
 そして、その「結婚契約書」に合致するような女性を探し回っているうちに恐ろしい時間が経ってしまったわけだ。たまに、魅力的な女性がいても、「第二十四条に抵触してしまうな〜」ってなことになっている訳である。
 更に困ったことに、「結婚契約書」は、年を取るごとに条項が増えていくのである。

 ア〜メン。


(関連エントリー)
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posted by ぱんちょなあおのり at 19:05| 奈良 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ぱんちょな恋愛エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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